当社シューズマシンセンターでは工業用ミシン販売を中心に昭和45年より営業をおこなっていますが、設立当初より自社ブランドとしての皮革機械「GLORY」の製造発売元としても永年勤めてまいりました。
販売店でありながら一部製造メーカーの面も併せ持っている業者は高度成長期時代では至極当たり前でありましたが、現在に至っては国内産業全体の縮小傾向や
業者自身の高齢化の影響でほとんど無くなりつつあります。
しかし、このメーカー面を続けてきた事でお客様の様々な要望に応え、共に試行錯誤を繰り返すことで信頼関係が高まり、自社の技術も向上してきた事を振り返ると、需要の低下の為という理由だけでは製造を途絶させる決断は容易ではありません。
現在のあらゆる国内産業では機械を操作するにも熟練工の数は減り、むしろにわか仕込みの工員さんがほとんどの中で当社のような個別対応ができる機械屋の存在は消えかかった零細の灯火に希望を持たせられるものと確信しております。
今回、全国ミシン商工業協同組合連合会を通じてJIAM2012 国際アパレルマシンショーの「日本の匠コーナー」へ出展依頼があり、当社も東京ミシン組合枠6社の
1社として参加させていただくことになりました。
ご紹介する機械は永年、主に靴産業の糊付け作業に好評をいただいていたGR401型の改良モデルです。
特徴は従来のシリコンロールで段差に強い面を強化し、糊上げローラーをテーパーさせ更に過度の斜面糊付け作業向けに開発したものです。
これは実際の自動車ハンドルの剥ぎ合わせ部の糊付け作業に対応するためにお客様と取り組んだ末の機種となりました。
今回はインバーター仕様とし、作業速度の調節と糊の固まりを防ぐ作業合間の低速回転ができるようにしました。
これからも機械メーカーとしても販売店としても互いのノウハウを高めて参りたいと思いますので今後もシューズマシンセンターをご愛顧いただけます様、よろしくお願い申し上げます。
(有)シューズマシンセンター 代表取締役 久保木 政道